2007年の10枚

2008年1月19日
2007 album of the year
いい加減リストを
順位付けじゃなくて10枚選びます

arcade fire
neon bible
二枚目というのはコケるか、無難に攻めて来るのが定番といってもよかった今年、「無難」を「完全」に近いんじゃないかという形でまとめてきたarcade fireの2nd。
今のロックを語る上での彼らの存在を語らずにはいられなくなった。
アーティスト側からの評価が高いのも彼らの重要さが現れている。

battles
mirrored
僕にマスロックというものの入り口を与えてくれたbattles。
しかし、蓋をあけると、バリバリのマスロックではなく、クラブを意識したポップな曲が多い。
本来、聴きづらいというのがマスロックの定説ではあるがライトなロックファンも取り込めたアルバムではないか。
とにかく、ライブの彼らのすごさは特筆すべきものがあった。

cribs
men’s needs women’s needs whatever
今のイギリスのギターロックリバイバル連中からリスペクトを受ける、イギリスインディーのお手本的存在。
別に目立ったサウンドやテクニックではないのだが、演奏の安定性やメロディーがすばらしく、無駄をそぎ落とし誰にでも聴きやすいポップ感覚をこの3rdで高めた。
さらには絶妙に激しい部分も共存させることが出来るというすばらしいアーティスト。
こんなにいいのにセールスに結びつかない彼らだったが、メジャーに移籍したことにより、一般層にもようやく浸透した感じに。
フランツのアレックスプロデュース。

hives
black and white album
馬鹿すぎるアルバム。
プロデューサーが無駄に豪華すぎるというので笑ってしまう。
しかし、これだけアホなセンス一枚に上手くまとめられたのはすばらしい。
voの声も巧みで、曲ごとに変わるのが楽しくてしょうがない。

kings of leon
Because Of The Times
ようやく、世間に浸透した彼ら。
ロックンロールリバイバルのころに、strokes、stripes、BRMCと共にアメリカからイギリスに輸入され一翼を担ったが、音楽性がイギリスっ子にはわかりにくかったのと、アメリカでは全くと言っていいほど売れなかったバンドだったのがこのアルバムで完全に両国でブレイクした。
アメリカの南部ロックという田舎臭いロックをクセのある声で歌い上げて更にはスタアジアムロックにまで成長させた厚みのある音。
foo fightersなんか聴いてないでこれを聴いて欲しい。

klaxons
Myths Of The Near Future
NMEのハイプと騒がれクソだともよく言われたklaxons。
ニューレイヴの先駆者としても知らない人はいないであろうバンド。
ただ、EPのときでもわかった「なんかおかしい」クラブアンセム達。
演奏の上に無理やりキーボードをのっけたり、サイレンを曲の初めに流してみたりと今までの「ロック」とはちょっと違ったアプローチだった。
クラブチューンのようにポップではない、ハードなのだ。
アルバムでは彼らのメロディーセンスがよく現れていた。

modest mouse
We Were Dead Before The Ship Even Sank
ビルボード初登場1位。
正直今の腐ってる、アメリカのクソポップセレブ、エセエモ、エセパンクの時代に彼らが1位を取れるというのはやはり事件だったし、それだけユーザーが「もう飽きている」というのが明確に現れた。
前作ではフォーク色が強かったが、今回はジョニーマー加入の影響か非常にポップな曲がそろっている。
アイザックの汚い吐き捨てるボーカルが更に際立ち、非常にカオスだ。

radiohead
in rainbows
正直、今年のイギリスは物足りなかった。
NMEもイギリスの新人バンドよりも、アメリカの中堅バンドを紹介することが多くなり、「ネタ切れ」を露呈させた。
しかし、9月後半、急に公式で10月10日に新作をダウンロードのみでリリースという情報が出ることになり、メディアを騒がせた。
蓋を開けてみると、それこそ最初は「どうしたんだ」という曲群だったが、聴くに連れて彼ららしいアプローチではなく正しいロックの「これまでの集大成」だった。
曲それぞれの完成度は非常に高く、これから語り継がれるであろうアルバムを7枚目で作ってきた彼らはやはりすごい存在だった。
BOXsetでしか手に入れられないDISC2とそろえてこそこの、in rainbowsだと思う。

shins
Wincing The Night Away
ここまで正しい、USインディーポップバンドは彼らだけだろう。
今年のロック全体を語る上でも重要な一枚だし、メジャー移籍をせずあえてsub popでリリースした彼らのインディー魂が垣間見える一枚。
それこそ、ナタリー・ポートマンの一言で彼らを見放したインディーファンも多いだろう。
しかし、これだけインディーで功績を挙げた彼らを認める声のほうが格段に多いのは言わずともわかるだろう。

white stripes
Icky Thump
正直、もうネタ切れだろうと思ったが、やはりジャックのセンスはそこらのソングライターと一味も二味も違う。
クラシカルなロックを現代風に解釈し、それを2ピースで表現する。
それこそ、今では2ピースのロックバンドなんか腐るほどいるが、彼らほどハードでチャレンジを続けるバンドはこれからも現れないと思う。

次点
of montreal
Hissing Fauna, Are You The Destroyer?
ほぼ、ソロプロジェクトといってもいいであろう今作。
エクスペリメンタルでありながら非常にポップ。
コンセプトアルバムであるからして、一枚通して聴くべきであり、全て終わった後はため息が出るほど美しいアルバム。

maccabees
Colour It In
地味な新人でありながら、アートポストパンクの流れを継ぐ一枚。
去年はyoung knivesにはまったが今年は彼ら。
ただのポストパンクではもう注目されない時代にアート性を上手く共存させている。
邦盤が出ていないのが不思議。

interpol
our love to admire
叙情性と荒けずりを共存させ、さらには踊れる曲も多い。
この音楽性でスタジアムバンドにまで上り詰めたのはやはりメロディーセンスがすばらしいのと、演奏の安定性だと思う。
なんか、「ハイプっぽい」と思わず聴いて欲しい、音はしっかりアメリカの正しい音である。

そのほかEPで邦盤しか出てないので避けた、foals、hadoukenなんかもある。
foalsが次のklaxons的役割をするのは明らかだし、hadoukenのクソさはこれからも賞賛されたり叩かれたりするだろう。
しかし、やはりイギリスの新人は質が落ちているのが明らか。
何か、ぶち込むバンドがいないと、「ロックバンド」は完全に今年か来年におそらく停滞期に入るんじゃないかと思う。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索